ピュリファイ:お金がない!
そのうち、おばさんちにきて2週間目くらいに、あたしは、ケータイを踏んづけて、壊してしまった。


あたしは、ゆりさんに、ケータイが壊れたことを、言った。


「あ、その壊れたケータイ、たぶん、そのうち、高く売れるよ。

 ケータイには、金とか、希少金属が使われてるのよ。

 だから、捨てないで、とっといてね。」

ゆりさんは、とても、お金について、詳しいみたいだった。

「なんでそんなに、詳しいんですか?」

あたしは、聞いた。

「じょーしきよ。

 てか、正直言って、鑑別所に送られてたとき、弁護士さんから、いろんな話を聞いたのよ・・・。

 国の借金が増えすぎてる、第二次世界大戦の時くらいだ、だから、あのときと同じことが起こる、て。」

「・・・同じこと?」

「お金の価値がなくなる、てことだった。

 だから、売春してお金をもうけても、無駄だ、て。

 そのとき、あたし、売りはやめよう、と思ったし、実際やめたのよ。」
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