ピュリファイ:お金がない!
「なんで、こんな、なんですか?

 おかね、おろせないんですけど?」

あたしは、動かないエーティーエムを指差した。

レジの人のほうを向いて、聞いた。

あたしは、あせっていた。

なんとかしないと。

でも、レジの人も、困っていた。

レジの男の子は、首を何度も振った。

茶色くて軽い髪の毛が、ふわふわ動いた。

「さあ・・・」

レジの、たぶんあたしと同じくらいの男の子。

高校生?

でも、学校が始まりそうな朝に、バイトしてるってことは、中退?

・・・みたいな男の子は、困った顔をした。

男の子の、きれいな目。

白い肌。

ふわっとした茶色い髪。

なんだか、やさしそう・・・。

それとも、遠い目?

あきらめ・・・?

空虚・・・?

ふと、そんなことを思い浮かべた。
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