どうして、そんなに
哲の優しさ
…あの告白から一週間。
あたしは哲を避けていた。
「衣里ー最近長野君と話してないね」
「うん」
「何で?」
「あたしは関わっちゃいけないから」
「何それ!意味わかんないよ、衣里」
そのままの意味だよと言って、あたしは机に突っ伏した。
もう哲とは話さない。
絶対に関わらない。
…そう思ってたのに。
「今日は印刷機の調子が悪くて人数分ないから、隣と一緒に見てくれ」
…ありえない。
あたしは机に突っ伏した。
隣と一緒に見るなら、あたしは見ない。
きっとそんなに重要なことじゃないと思うし。
突っ伏したまま、他の事を考えてると声をかけられた。