どうして、そんなに
「ううん。大丈夫。もし靖花もいてもいいなら、聞いてみようか?」
「いいの?!」
「うん」
嬉しそうに笑う哲を見ながら、あたしは靖花にメールを送った。
【文化祭なんだけど、哲も一緒に回ってもいい?】
三分で返事が帰ってくる。
【衣里がそんなこと言うの珍しいね。もうすっかり長野君に心開いてるんだ。いいって言うか…実はあたし、隣のクラスの宮くんと回る約束しちゃったから、別でもいいかな?】
え…嘘。
ちらっと衣里を見ると、遠くの席から、ごめんというポーズをしていた。
【本当に?…分かった。じゃあ別にしよう】
【本当!?やった!】
嬉しそうなメールの文に、ちょっとムカッとした。
…てか、哲と二人とかちょっと。
「どうだった?」
心配そうな哲。
うん…なんか言いづらい。