どうして、そんなに
「衣里、どうかした?」
「あ。ううん」
哲に話しかけられ、慌てて顔を横に振る。
きっと見間違いだよね。
「次どこいく?」
「えっとね…」
「衣里さん?」
パンフレットを見てどこに行こうか考えていると、後ろから声をかけられた。
…この声………
「弥生ちゃん?」
自分の声が震えてるのが分かる。
やっぱりさっきのは弥生ちゃんだった。
「お久しぶりです」
「…うん」
もう二度と会わないと思ってた。
弥生ちゃん……