どうして、そんなに
あたしの過去
…ゆっくり目を開ける。
あーあたし…
「衣里、大丈夫か!?」
「さ…とし?」
「そうだよ」
あたし、倒れちゃったんだ…
体を起こそうとすると、哲に慌てて止められた。
「まだ寝とけ」
「大丈夫だよ…それより、弥生ちゃんは?」
「また出直すって帰ったよ」
「そっか」
正直ホッとした。
今弥生ちゃんと話したら、きっとあたし…
「哲、ありがとう。ごめんね」
哲に謝って保健室から出ようとすると、腕を掴まれた。
真剣な哲の目。
それで悟った。
きっと過去のこと聞いてくる…と。