どうして、そんなに




「それでも衣里の過去話してほしい」



「そっか……」



はぁと息を吐いて、哲を見る。



…もう話せなくなるのは、いやだけど。



でも仕方ないね。



「あたしがね、中学2年生のとき……」



★_____________



「衣里、好きな人いないの?」



突然友達の美里に聞かれた質問。



「何、急に」



「いや、衣里は居ないのかなー?って思って」



ニコニコと笑っている美里に、あたしはピンッときた。



美里にはきっと好きな人がいる。



「そういう美里は?いるんでしょー」



「えーばれた?うん。実はいるんだー」



「だれだれ?」



…この後あたしは後悔をした。



美里の好きな人を聞かなきゃよかったと。
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