どうして、そんなに




美里からの言葉に、思わず息を呑んだ。



…知ってたんだ。



「あのね、そのことなんだけど…」



「もういい」



「えッ?」



「何も聞きたくない!!」



美里は叫ぶと教室を出て行ってしまった。



どうしよう。



追いかけようか迷ってると、後ろから笑い声が聞こえた。



「あんたさいてーね」



「美里の好きな人横取りするなんて」



「あのままじゃ美里死んじゃうんじゃない?」



え…



美里が死ぬ!?



あたしは急いで教室を出た。



美里が好きな場所は……



“あたし、ここから空見るの好きなんだ”



屋上だ!
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