どうして、そんなに
あたしは大きく息を吸って、屋上に入った。
ねぇ美里。
あたしもここから落ちたら、楽になれる?
哲を好きにならないですむ?
あなたを裏切らないですむ?
「ねぇ美里……」
答えてよ。
青い空を見上げる。
その空は、あの日の空によく似ていた。
美里はこの空を見ながら、何を思ってた?
「もう、楽になりたい…あたしが死んだら、弥生ちゃんも喜ぶよね?」
きっと喜ぶよ。
弥生ちゃんの大好きだったお姉ちゃんを殺したあたしが死んだら、喜ぶ。
決心をして、フェンスを越える。
バイバイ、哲。
バイバイ、靖花。
そして、
待っててね、美里。