どうして、そんなに
「なー仁科」
急に声をかけられて、隣を見る。
「な、に?長野君」
「あいや…係り行かね?」
苦笑いしながら、長野君は言った。
係り。
あー明日の入学式のか。
そういえば、長野君と一緒だったかも。
「いいよ。行こうか。靖花は違かったよね?」
「うん。違う係り。じゃ頑張って!」
靖花は嬉しそうに笑って、他の友達の所に歩いていった。
「じゃあ行く?」
「うん」
コクッと頷いて教室を出ると、他の女の子達がこっちを見てこそこそ話をしていた。
やっぱり、長野君人気があるんだな。
「なー仁科」
「ん?」