どうして、そんなに
「んなたいしたことしてねーよ」
照れくさそうに哲は笑った。
あたし……
「衣里の家とうちゃーく」
「えッ?」
慌てて左を見ると、あたしの家だった。
もう着いちゃったんだ…
「じゃーな、衣里」
「バイバイ」
するっと手が離れて、哲は帰っていった。
寂しいなんて思ってるあたしは
もう哲が好きなんだね。
家に入り、すぐに自分の部屋に入った。
あたしは弥生ちゃんに、今までのことを全て話すよ。
許してくれなくても、仲良くできるように
精一杯自分の気持ちを話すよ。
「もしもし、弥生ちゃん…――――」