どうして、そんなに
「じゃー帰る?」
「そうだね」
席を立ち、店の外に出る。
これで、皆にちゃんと報告できたよ。
あたしは前にやっと進める。
でもあたしが前に進めたのは、哲のおかげ。
「衣里、元気でな」
「先崎も!」
おーと手を上げて、先崎は帰っていった。
あたしも帰るか。
ゆっくり歩いて家に向かっていると、靖花から電話がかかってきた。
「もしもし、衣里?」
「うん。どうしたの?靖花」
「今日どうだった?大丈夫だったッ!?」
「うん。全然平気」
あたしは今日のことを全て、靖花に話した。
弥生ちゃんに、きちんと話したこと。
美里にきちんと報告したこと。
あと、先崎に告白されたことも。