どうして、そんなに
「衣里が嬉しそうで、俺も嬉しい」
哲の笑顔に、顔が緩む。
哲の笑顔は、いつもあたしを幸せにしてくれるね。
「哲の笑顔、あたし好きだな……」
「そう?」
「うん」
真っ直ぐ哲を見て言うと、ふいっと顔を逸らされた。
あれ?まずいこと言っちゃったかな?
「哲……?」
「……」
反応がない。
怒らせちゃったかな?
暫く哲を見てたが、こっちを向かないので、諦めて黒板を見た。
でも、さっきの言葉、本当だよ。
哲の笑顔、あたしは大好きなんだ。
黒板の文字を少しだけ見て、あたしは眠ってしまった。