どうして、そんなに




「さ、とし?」



ゆっくりとあたしを見る哲。



哲だ。



哲が目を覚ました。



お姉さん。



お姉さん呼ばないとッ!!



急いで立ち上がり、病室を出ようとするとお姉さんが戻ってきた。



「あれ?衣里ちゃんどうしたの?!」



「お、お姉さん!哲が!哲が……」



「えッ?」



慌てて哲に駆け寄るお姉さん。



「哲!哲!!」



「ね、え…ちゃん?」



搾り出したような声。



でも、確かに姉ちゃんって言った。



覚えてた、お姉さんのこと。



良かった…
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