永遠の、愛 ~涙~
「…すごい風」


この日は風が強かった。


制服のプリーツスカートが風でふくらむ。


せっかくセットした髪も意味がない。


両腕に抱えた大量の原稿用紙は今にも飛んで行ってしまいそうだ。


ブレザーの下にセーターを着ていてもまだ寒い1月。


今日は冬休み明けの始業式。


ずっと続けばいいのにと願った高校生活最後の冬休みは瞬く間に過ぎて行った。


そんな私の学校へ向かう足取りは重い。


なんとなく憂鬱な気分だ。



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