騎士契約


「何かあったのですか?
辛い事があったのですか?」



ルーンはステラの
目元に親指を当てる




「……あ…………」



頬に何かが流れてる
それが涙だと
気付いたのは

ルーンが不安そうに
…必死にあたしを
見つめてたから



「違う……違うのっ…
なんでも…ないから」



ステラはルーンから
離れてしゃがみ込んだ




言えない…
言えないわ……



ルーンに言ったら
絶対に止められる



もう決めた事じゃない
だって……



守りたいんだもの…
ルーンを…皆を…



「ステラ様!!!」


ルーンはステラの
腕を掴んで強引に
目を合わせる




「…ぁ……見ない…で…」


ステラは涙を流して
目をつぶる




< 342 / 406 >

この作品をシェア

pagetop