騎士契約


「………………」



ガシッ


ルーンはステラの
腕を無言で掴む





「…離して!!」



ステラは振り返らずに叫んだ




「…………離しません
話していただくまで
絶対に…」




静かに振り返ると
ルーンの瞳とぶつかる





「…………ルーン…
あたしルーンが好き
みんなが好き…

みんなの為なら
命だってかけられる」




ステラはそう言って笑う




「……ルーンは……
あたしを好き……?」



ステラの言葉に
ルーンは目を見開く




「…………私は……」



好きです
そう言えたら……

俺は……





「…………私は…
ステラ様を女性としては
見れません……」




ルーンは悔しそうに
そう言った




その言葉にステラは笑う




「……そう………
ありがとう聞かせてくれて…

さっきのはなんでも無いの
ルーンの気を
ひきたかっただけよ嘘なの」




ステラは笑う



「………………」



ルーンは何も言わなかった
言えなかったのだ






そうして二人は
無言で歩きだした






.
< 346 / 406 >

この作品をシェア

pagetop