かくれんぼ
空気のように生きればいい。
行けと言われるから学校には行く、卒業出来ないと後々やっかいだから補講も出る、出されるからご飯も食べる、死なないから生きる
自ら死を選ぶことすらしない。人生に悲観するほど人生と向き合わない。
それがわたしの選んだ生き方だ。


でも蒼が帰ってくる。
また蒼と遊んだり、話したり、触れたりできる。
そうしたら昔の、少なくとも自分の居場所は蒼の隣だとわかっていた頃に戻れるだろうか。
今の毎日になんの違和感も感じていなかったがこの久しぶりの高揚感にふとわたしは灰色の毎日に終わりが来たのではと期待してしまうのだった。


---放課後----
当然部活になんて入っていないから急いで学校を飛び出す。
早く早く。ただ蒼に会いたいという一心で帰路を急ぐ。
こんなに急いで帰るのはいつぶりだろう。急いだところで何の目的もないことに気づくと人はいかに時間をつぶすかにせいをだす。
そんな昨日までの自分は今はどうでもいい。
ただ蒼に会いたい。
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