かくれんぼ
「俺さー水あるとこ行きたいんだけど。こっからまぁっすぐ下って行けば川あるよな?」
「川?海に行こうじゃなくて、高校生にもなって川?」
とわたしが目をぱちくりさせていると
蒼は生意気そうに口を尖らして「葵がやならいーよ。」
とわたしに選択を求める。蒼はずるいよ、わたしがイエスしか言わないのを知ってて聞いてくる。ノーって言ったら蒼と遊べないじゃない。
「いーよ。付き合ってあげる。ワンピース短いからぬれないし。」
「よし」
と言って蒼がまた手を握る。
なんだやっぱり手繋ぎたいんじゃんとほっとする。もう離さないでね、なんて思いながら。
近所に流れる川は小さいときザリガニ採取をしに夏場はよく行った。二人して川に落ちて水びたしになったこともあったっけ。
そこまでの道のりはそんなに長いものではなかったけどわたしはまたゆっくりゆっくり歩いた。蒼はさっきはあんなに急にわたしを家からひっぱり出したのに今度はわたしに合わせてゆっくりゆっくり歩いてくれた。
「ねぇ、蒼。蒼はどこに行ってたんだっけ?アメリカだっけ?」
と声をかけると
「あーうん。シアトル。シチローがいるとこ。」
「あー知ってる!!」
「シアトルはさ・・・」
と蒼はいろんなことを離してくれた。シアトルの町並み、航空機が有名なこと、そして蒼はパイロットになりたいこと。
「まー無理だけどなー」と言うので
「無理じゃないよ!!」とわたしは叫んだ。「蒼がなりたいって思うならなれるよ。・・どんだけ大変なのかは知らないけど。」と最後の方は聞こえないくらい小さな声になっていた。自分にこんなことを言う資格がないことは分かっていたから。
「川?海に行こうじゃなくて、高校生にもなって川?」
とわたしが目をぱちくりさせていると
蒼は生意気そうに口を尖らして「葵がやならいーよ。」
とわたしに選択を求める。蒼はずるいよ、わたしがイエスしか言わないのを知ってて聞いてくる。ノーって言ったら蒼と遊べないじゃない。
「いーよ。付き合ってあげる。ワンピース短いからぬれないし。」
「よし」
と言って蒼がまた手を握る。
なんだやっぱり手繋ぎたいんじゃんとほっとする。もう離さないでね、なんて思いながら。
近所に流れる川は小さいときザリガニ採取をしに夏場はよく行った。二人して川に落ちて水びたしになったこともあったっけ。
そこまでの道のりはそんなに長いものではなかったけどわたしはまたゆっくりゆっくり歩いた。蒼はさっきはあんなに急にわたしを家からひっぱり出したのに今度はわたしに合わせてゆっくりゆっくり歩いてくれた。
「ねぇ、蒼。蒼はどこに行ってたんだっけ?アメリカだっけ?」
と声をかけると
「あーうん。シアトル。シチローがいるとこ。」
「あー知ってる!!」
「シアトルはさ・・・」
と蒼はいろんなことを離してくれた。シアトルの町並み、航空機が有名なこと、そして蒼はパイロットになりたいこと。
「まー無理だけどなー」と言うので
「無理じゃないよ!!」とわたしは叫んだ。「蒼がなりたいって思うならなれるよ。・・どんだけ大変なのかは知らないけど。」と最後の方は聞こえないくらい小さな声になっていた。自分にこんなことを言う資格がないことは分かっていたから。