彼氏はおとーと
「中本」
低い声で呼ばれ、どきっとする
「・・・何びびってんの」
「小堀か」
「俺じゃなきゃ誰だよ」
「いや・・・・なんか・・ね」
「はぁ?」
普段、千秋の少し高めの声ばかりを聞いていたから
急に低い声を聞いてびっくりした
「貸して」
「何を??」
「かばん」
「え、いいよっ」
「いーから」
小堀はあたしのかばんを取る
「・・・・ありがと」
薄暗い道を2人で歩いた
小堀は無口で、あたしから話すことも無かったけど
怖いとは思わなかった
*