彼氏はおとーと
お姫様抱っこなんてされたの初めてかもしれない
賢斗独特の香りがする
とても癒された
***
ガチャ
「ここなら誰も来ねぇだろ」
着いたのは屋上
だけどなんか違うような・・・・
「ここって・・・・・?」
「中等部の屋上。こっちの方が誰も来ないだろうから」
賢斗の小さな気遣いがすごく嬉しい
「で、何があったの」
「・・・・・」
「・・言いたくねぇならいいけど」
「・・・っ・・・・・・・・」
「我慢すんなよ」
賢斗はあたしをぎゅっと抱きしめた
千秋よりも全然大きくてがっしりとした体
あたしは賢斗にしがみついて
子供みたいに大泣きした
*