先輩の隣。
『はぁー...ここまでくれば大丈夫だな。ホントにお前はなにやってんだよ!危ねぇーだろ!なんでここにいるんだよ?俺が毎日送ってる意味がないだろ...。』
「ごめんなさい。でも先輩こそなんでここにいるんですか...?」
先輩はちょっと
考える素振りをして
口を開いた。
『...絶対に言わないって決めてたけど、限界かあるよな?俺...家に帰る途中だったんだ。そしたら悲鳴が聞こえてきて...そんだけ。』
「えっ...先輩おかしいですよ?先輩の家はアタシと同じ方向でしたよね?...もしかして、アタシのことわざわざ送ってくれてたんですか...?」
『わざわざじゃないよ。送りたいから送ってただけ。』
「なんで先輩は...送ってくれるんですか?今までは家が近いからだと思ってました。でも、今はわからない...なんでですか?」
『...そっそれはさっきみたいなことが起こらないために...。俺はお前が心配なんだよ。』
「先輩はっ!!先輩は優しいから...。アタシ馬鹿だから、そんなこと言われたら期待しちゃうじゃないですかっ!!」
『...それはー、どういう意味?』
「アタシ...アタシは先輩の事が好きなんです...。」
やっと言えた...。
でも、先輩の答えは
わかっいてる。
その時、先輩がアタシを
抱き締めてきた。
...嫌だ...
こういうことされると
諦められなくなる。
「っやめて下さい!先輩はこんなこと、なんでもないことだと思います。でもアタシには凄く大切で、大事な事なんですっ!!」
先輩から離れようとした時、
更に強く抱き締められた。
『俺の話聞いてくれる?』
「.....。」
黙っているのを
肯定と取ったのか、
先輩はゆっくりと
話はじめた。