愛情狂現






都会の夜は冷たいらしい。





頭上からは雲に少し隠れた月が、私のことを監視しているようだ。





あれだけ大きいんだから、月は全てを知ってるんだろう。





私がどれだけ汚いのかを。





私がどれだけ卑怯なのかを。





私がどれだけ人を傷付けたのかを。





そして、私がどれだけ罪を犯したのかを。





月は全部見てきた。






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