愛情狂現





ついこの間までの私とは思えない。





怖くて、怖くて、ずっと強い者の影に隠れていた私。





何が怖いのかもわからないまま、なにかに怯え続けて。





自分を弱者だと訴えて、強者に守ってもらってばかり。





最後には弱者まで踏みつぶして自分を護ろうとしている。





そこで「でも、」と開き直ってみる。





それが私の生き方なのだ。





私はそういう人間なのだ。





今度はそう言い訳して、逃げ出した。






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