愛情狂現







「―――え?」





長谷川君が嘘をついているようには見えない。





だけど、それ以上に言葉の意味がわからなかった。





「秋―――秋だよ!私の双子の兄だよ!覚えてないの?」





「え、だって春ちゃん、」





一人っ子でしょ?





おかしなものを見るような目で私を眺める長谷川君。





その視線から逃げるように病室を飛び出した。







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