愛情狂現
なんで私たちばっかり嫌な思いをするの?
なんで死んじゃえなんて言うの?
なんで私たちは―――
幸せになれないの……?
そこでいつも目が覚める。
瞼を開くと、傍らには心配そうな顔をする秋がいた。
「どこか痛いの?」
「……ううん、夢……」
「夢?」
知らないうちに泣いていたらしい。
私の答えに納得しきっていないのか、秋はまだ訝しげに私を見ていた。
秋がいる。
私は起き上がり、秋に抱きついた。
ちゃんと秋がそばにいてくれて、安心したんだ。