愛情狂現
「僕、嘘が一番嫌いなんだぁ…――」
心臓が止められたのかと思うほど、
「……ッ!…っん…!」
キミは強く私を抱きしめる。
「もっと監視を強化しなきゃね。また逃げ出そうとしたら困るし」
声が出せない。
息もできない。
誰か、タスケテ……
「あれ、寝ちゃったの?面白くないなぁ……まぁいいけどね」
遠のく意識の中、私が最後に聞いたのは
「どうせキミは逃げられないんだから」
この上なく狂気に満ちたキミの笑い声だった――。