愛情狂現




「ありがとう。楽しかった」




「ううん。よかったら……また」




「え?」




「いや」




照れたような顔をする長谷川君はこほんと咳払いをして、もう一度私に向き直った。




表情はさっきと違って真剣味を帯びている。




「もしよかったら、また会いたい」




「え……」




熱を孕んだ長谷川君の瞳はゆらゆらと揺れている。




「俺、春ちゃんのこと好きだったんだ」




その瞬間、世界が止まった気がした。




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