愛情狂現




きっとキミは我慢してたんだね。




キミ自身、わかってたんだ。




それが許されざる恋だと。




異質な愛の形だと。




それに気付けなかった私も悪いんだ。




キミだけを責めることはできない。




だけどただ一つ、キミを恨んでいることがある。




それは……――




「春。僕、春のために全てを消してあげたんだ」




私から全てを奪ったこと。




私たちの世界は私とキミだけになってしまった。




何が原因かはわかってるよ。




それは確か私が付き合い始めた頃の話。




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