忘れない、温もりを
あたしの歩みは止まったけど

誰もそんなの
気にしない

気付かない。



きっと あの街は
今でも

走り続けてる。




動きを緩めた身体。

額に汗がにじんだ。


首元にはりつく髪の毛が
うざったくて

指を滑り込ませ

それを剥がした。



近くの店の有線から

この夏のヒット曲が流れていた。


レゲエのリズムが
身体を突き抜ける。


気持ちいい…



でも

なんかちがう



あたしが欲しいのは

これじゃない




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