忘れない、温もりを
肩に乗るそれは
あたしと同じくらい
火照っていて
心なしか汗ばんでいて、
それが手のひらだと
認識させた。
『……ねえってば!』
そう言った人
そう言った、あなた。
あたしは振り返る。
細くて長い指、
陽に焼けた肌、
二の腕にいた虎…
ひとつ
ひとつ
肩、
白いタンクトップ、
浮き出た鎖骨、
光るネックレス。
喉仏、
あごひげ、
八重歯の覗く口元、
筋の通った鼻、
猫みたいに光った瞳、
キリリと上がった眉毛。
夏の太陽みたいな
オレンジ色の髪。
ひとつ
ひとつ
…すべて。
全てを
コマ撮りしたフィルムみたいに
あの刹那を
覚えてる。
それは
もう
あたしの細胞に
刻み込まれてしまったみたいだ。
あたしと同じくらい
火照っていて
心なしか汗ばんでいて、
それが手のひらだと
認識させた。
『……ねえってば!』
そう言った人
そう言った、あなた。
あたしは振り返る。
細くて長い指、
陽に焼けた肌、
二の腕にいた虎…
ひとつ
ひとつ
肩、
白いタンクトップ、
浮き出た鎖骨、
光るネックレス。
喉仏、
あごひげ、
八重歯の覗く口元、
筋の通った鼻、
猫みたいに光った瞳、
キリリと上がった眉毛。
夏の太陽みたいな
オレンジ色の髪。
ひとつ
ひとつ
…すべて。
全てを
コマ撮りしたフィルムみたいに
あの刹那を
覚えてる。
それは
もう
あたしの細胞に
刻み込まれてしまったみたいだ。