忘れない、温もりを

‥…―――

あたしは高校生になった。

真新しい制服は
妙に堅くて
背筋が伸びる。


ひなた、15歳の春。



進学した高校は
県内でも有数の進学校で

あたしが合格したのは
まぐれだと言われた。


それがまぐれだろうが
何だろうが
あたしはただ素直に嬉しかった。

高校生活に



希望を持っていた。




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