Long love
「ごめん、ごめん…。
俺お前のことちゃんと見てやれてなくて…
お前がこんな辛い目にあってたのに…」


私を抱き締めながら何度も謝る洸。



「あ、洸………」




「最低だな、俺。
俺のせいで陽菜をこんな目にあわせてたのに
まったく気づかないなんて…」




そういって私から離れる。


「…悪い。俺にお前抱きしめる権利なんてないな…。」





「…なんでそんなこと言うの?
洸に抱きしめる権利がないなら
この先一生私は誰にも抱きしめてもらえないよっ!」


私は無我夢中でしゃべりだした。



「洸が悪いんじゃない!
…わ、私がずっと黙ってたから。
自分で何とかするって言いながら
結局洸に助けてもらって、心配かけて…
私が謝らなきゃいけないの!
私が洸から離れられたら
こんなことも起きなかったけど
そんなの無理…。
だから離れないで………?」

< 207 / 226 >

この作品をシェア

pagetop