また君に…
息もしないで喋ったせいで、息が途切れ途切れになってる。
クラっ
一瞬、目の前の光景がボヤけた。
「美優っ!!!」
私が倒れる寸前に、悠に抱きしめられた。
「ゆ…う……」
悠に…所謂抱擁(!!?)をされ、部屋を出、何故か拍手に包まれた。
一瞬だけど…。
ほんの一瞬だけど、ドアが閉まる直前に瀧汰が私を悲しい顔で見てたような気がしたんだ。
その顔が胸に刺さった…。
「美優サイコーっ!!!」
「初めて見たよ! 普通、瀧汰さんにあんな言葉を使うと、女でも殺されてるよ!!」
「本当! スゲぇな!!」
悠は私を優しく抱きしめ、男達ははやし立ててる。
「フ~! 熱いですね~!!」
「バカップル~!!」
などと……ってえええぇえ!!?
「み、みんな勘違いしてない? 私達、付き合ってないよ…」
私の言葉にみんなは固まり、それを見、悠もみんなを見、驚いてる。
「何? もしかして付き合ってると思ってたわけ?」
悠の言葉に、さらにみんなが固まる。
「つ、付き合ってないんスか?」
「「うん」」
みんなは顔を見合わせて、笑いだした。
「付き合ってると思ってました~!!」
「そうっスよね~!!」
とか言ってる…。
勘違いって…怖いね。