また君に…


「…俺、小3におふくろが病死した」
「え…」
あの優しかった瀧汰のお母さんが?

「親父はショックを受けて、後を追い、俺を置いて自殺したんだ」
「…っ。そんな…」

お父さんまで…。
どうして?

「行き場が無くなった俺は、夜の街をさ迷い続けた。
毎晩の様に女達にいじられて、最終的にはお金を渡され放置された」

そんな…
どうして…

瀧汰がそんな目に…

「その内、俺はどうでもよくなった。
もう、疲れたんだ…。
女達の望み通りやれば、何でも上手く行く。
そう思ってた」

瀧汰…

私はなんて馬鹿だったんだろう。
瀧汰がこんなに苦しんでいたのに…

私は…
ただ浮かれて…

「だけど今日、美優の名前を聞いた途端、正直驚ろいた。
まさかとは思ったけど、俺の前に表われたのは、本当に美優だった」


瀧汰は私の髪を撫でた
「見た時は驚ろいた。
予想以上に綺麗だったから」

…っ!!!
恥ずかしい…けど。

とっても嬉しい。
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