また君に…


淳は優しく微笑んで、私の頭を撫でてから、部屋を出て行った

「瀧汰ぁ」
「…美優。大丈夫か?」
「何で…何で私の事……助けてくれなかったの?」
「…どうか……したのか?」

分からなかったの?

「…私……とってもとっても…怖かったんだよ……」

私の目から、涙がこぼれ落ちた

「…美優、何かされたのか?」
瀧汰の顔が曇った

「……ずっと、暗闇に…閉じ込められてたの……とっても怖かった」
「…マジかよ」
「……淋しかった……瀧汰に……会いたかったよ…」

―――――フワッ

その瞬間、私は瀧汰の甘い香に包まれた

暖かくて…

心地良くて…

安心出来る…

大きな瀧汰の胸の中に…

「…美優……ごめんな」
「…瀧汰ぁ」
私は瀧汰の胸の中で泣いた


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