ストロベリーフィールド
翌日、学校に行くのが憂鬱で、仕事へ行く啓太を見送ったあと、テレビをぼんやり眺めていた。
早く一日が終わらないかと思えば思うほど、時計の針はなかなか進まず、仕方なく腰を上げた。
学校に着く頃には三時限目が始まっていて、私は迷う事なく屋上へと向った。
扉を開け、鞄を投げ出しその場に座った。
「遅刻ばっかしてんな」
不意に背後から声がした。
驚き振返るとそこには翔が立っていた。
「翔…」
「なんだよ、その顔。俺に会うのがそんなに嫌だったか?」
翔は何事もなかったように笑った。
「嫌じゃないけど…」
「悪かったな、この前は変な事言って」
翔は隣に座り、私の顔を覗いた。
「色々あって、彩に八つ当たりしてたんだ。 だから俺が言った事は気にすんな」
翔はそう言ったけど、私には翔の想いが詰め込まれた言葉だったんじゃないかと思えた。
きっと沢山の、翔なりの想いが溢れ出していたんだ。
学校中にチャイムが鳴り響くと、翔に連れられ教室へ入った。
翔と同じ様に、和希も何事もなかったようにはしゃいでいた。
「彩!今年の夏は四人で海に行くぞ!」
席に着くと、和希は楽しそうに言った。
「なんでまた海なの? もっとこう…遊園地とかさ、他にあるでしょ」
「バーカ。夏と言ったら海だろ! もう決定だから、彩が何言っても変わんねーから」
私が海が好きじゃない理由を和希が知らないわけもない。
それなのに、強引に海へ連れ出そうとする和希は、私の背中を押してくれている気がして、言い返さなかった。
早く一日が終わらないかと思えば思うほど、時計の針はなかなか進まず、仕方なく腰を上げた。
学校に着く頃には三時限目が始まっていて、私は迷う事なく屋上へと向った。
扉を開け、鞄を投げ出しその場に座った。
「遅刻ばっかしてんな」
不意に背後から声がした。
驚き振返るとそこには翔が立っていた。
「翔…」
「なんだよ、その顔。俺に会うのがそんなに嫌だったか?」
翔は何事もなかったように笑った。
「嫌じゃないけど…」
「悪かったな、この前は変な事言って」
翔は隣に座り、私の顔を覗いた。
「色々あって、彩に八つ当たりしてたんだ。 だから俺が言った事は気にすんな」
翔はそう言ったけど、私には翔の想いが詰め込まれた言葉だったんじゃないかと思えた。
きっと沢山の、翔なりの想いが溢れ出していたんだ。
学校中にチャイムが鳴り響くと、翔に連れられ教室へ入った。
翔と同じ様に、和希も何事もなかったようにはしゃいでいた。
「彩!今年の夏は四人で海に行くぞ!」
席に着くと、和希は楽しそうに言った。
「なんでまた海なの? もっとこう…遊園地とかさ、他にあるでしょ」
「バーカ。夏と言ったら海だろ! もう決定だから、彩が何言っても変わんねーから」
私が海が好きじゃない理由を和希が知らないわけもない。
それなのに、強引に海へ連れ出そうとする和希は、私の背中を押してくれている気がして、言い返さなかった。