ストロベリーフィールド
「俺さ、友だちとかいなくて、いつもひとりだったんだ。けど、みっちゃんはいつもあの調子で笑ってて、不思議と何でも話せたんだよな」
その頃を懐かしむように、翔は外へと視線をやり、ミルクティーに口をつけた。
「今は和希と彩だな」
私を見て微笑む翔に、同じように笑みを浮かべながら、心の中では、嘘付きと呟いた。
「実可子さんって、素敵な人だね」
身を乗り出して、からかうように言った。
「まぁな。みっちゃん目当てに来てた奴もいたし」
「あんなに綺麗で、優しそうな人だもんね」
そう言ったきり、私も翔も黙っていた。
店の雰囲気のせいか、沈黙は苦にならず、窓からの景色を眺めながらミルクティーを飲んだ。
ゆっくりと時間が流れ、ティーカップが空になっても、私たちは窓辺に座っていた。
「そう言えば、こないだ葉月に会ったんだ」
翔は小さな声で言った。
「元気だった?」
葉月とは随分長い間、会っていないように思えた。
「少し痩せたみたいだけど、元気そうだった。 相変わらず和希の話ばっかりしてたよ、別れたってのに」
翔の言葉に、胸が締め付けられた。
「どうして別れたのかとか…聞いた?」
翔は少し躊躇っていた。
けれどすぐに頭を振り、そろそろ行こう、と席を立った。
その頃を懐かしむように、翔は外へと視線をやり、ミルクティーに口をつけた。
「今は和希と彩だな」
私を見て微笑む翔に、同じように笑みを浮かべながら、心の中では、嘘付きと呟いた。
「実可子さんって、素敵な人だね」
身を乗り出して、からかうように言った。
「まぁな。みっちゃん目当てに来てた奴もいたし」
「あんなに綺麗で、優しそうな人だもんね」
そう言ったきり、私も翔も黙っていた。
店の雰囲気のせいか、沈黙は苦にならず、窓からの景色を眺めながらミルクティーを飲んだ。
ゆっくりと時間が流れ、ティーカップが空になっても、私たちは窓辺に座っていた。
「そう言えば、こないだ葉月に会ったんだ」
翔は小さな声で言った。
「元気だった?」
葉月とは随分長い間、会っていないように思えた。
「少し痩せたみたいだけど、元気そうだった。 相変わらず和希の話ばっかりしてたよ、別れたってのに」
翔の言葉に、胸が締め付けられた。
「どうして別れたのかとか…聞いた?」
翔は少し躊躇っていた。
けれどすぐに頭を振り、そろそろ行こう、と席を立った。