いとこ彼氏





私はいつもいじめられる側だからいじめる側にいるがなんか楽しい


でも、そんな楽しい時間が長く続くわけもなく…



『那智こそ準備はやいじゃん。夕方って言ってあったのに…速く俺に会いたかったんだろ?』



『べべっ別にっ?』



さっきの可愛い顔はどこへやら意地悪な顔が近いてくる


『…最近、なんか素直じゃなくなったな。反抗期?』

ニヤっと笑って玄関に入る


『いつも素直ですけど?』

確かに最近ちょっと亮ちゃんにいじめられてばっかだと悔しくなってくる



『どの口が言ってんのかな〜?』


ーートン


ーーパタン


亮ちゃんに追い詰められ私の背中が壁にあたる音と玄関の扉が閉まる音が重なって耳に届く



『っこの…口、ですけどっ?』


至近距離の亮ちゃんの顔に弱い私はちょっと弱気になりながらも反論する


『那智反抗期到来』

って笑って私にキスをする


けど、口をつけるだけでなんもして来ない




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