狼くんと放課後LOVE(仮)
第1章
失恋
「───好きです…ずっと…酒井くんのことが…」
15の秋。
生まれて初めての告白をした。
誰もいない放課後の教室で
中学の頃からずっと大好きだった人に思い切って告白をした。
だけど…
「ごめん。俺、いま女の子と付き合うより、男友達と遊ぶのが楽しいんだよね」
「そう…なんだ…」
「それにさ…」
それに…なんだろう?
「俺、お前のこと、単なるクラスメートしか見れないから。ごめんな」
あんなに勇気を振り絞って告白したのに…。
あたし…立花莉子の恋はいま、木枯らしの風に吹かれる落ち葉のようにヒラヒラと吹き飛ばされていった。