狼くんと放課後LOVE(仮)
「あのさぁ…莉子」
「なに?宮崎くん」
「あのさぁ…本当に、俺でいいのか?」
何を言っているのか分からなかった。
本当にこんな俺でいいのかって…」
「それって、どういう意味?」
「俺、中学の頃、喧嘩ばっかしてたんだよね。親もいっぱい泣かせた。
今はもう、喧嘩はしないって決めてるけど、こんなんだし。
きっと、これからも莉子を怖がらせることがあるかもしれない。
もしかしたら、また泣かせることも…
それでも、俺が彼氏でいいのか?」
ゆらゆらと瞳を揺らしながら話す宮崎くんの手をギュッと握りしめた。
「なんで…そんなこと言うの?
宮崎くんが彼氏でいいに決まってるよ。
あたしは、宮崎くんのことが好きなの
過去のことなんて気にしない。それに、あたしきっと今なら過去の宮崎くんも受け止められるよ。
だから…自分のことを“こんな”だなんて…俺でいいのかだなんて言わないで…」
好きな気持ちは、もう止められないよ。
どんな宮崎くんでも、あたしは大好きだよ。