狼くんと放課後LOVE(仮)

それは、嬉しいことでもあるけど…同時に俺にとっては大問題だ。



「はぁっ…」


時々、漏れてくる甘い声。


そんな声を聞かされると余計に理性を失ってすぐにでもこの場所で押し倒したい感情にかられてしまいそうだよ。



まぁ、そんな声を出させてるのは俺なんだけどさ。



本当は抱きたい。


俺は莉子のことがずっと好きだったんだ。

ようやく両想いになってキスをして、今すぐ抱きたい気持ちになるのは俺にとっては当たり前の感情だ。


けど…莉子は違う。
莉子は、ずっと他の奴が好きだった。

それだけじゃない。
今まで何人かの女と付き合って経験済みの俺と違って、莉子は付き合うことも初めてなら、キスも何もかもが初めてなんだ。


俺の感情だけで突っ走るわけにはいかねぇだろう?



< 105 / 236 >

この作品をシェア

pagetop