狼くんと放課後LOVE(仮)
【大輝side】
莉子は、本当に鈍感な女だといま改めて思った。
まぁ、そうやって自分の気持ちをぶつけてくれるの、結構好きだからいいけどさ。
なんか、潤んだ瞳で必死になって自分のことちゃんと分かってってくるの
嬉しいじゃん。
なんか、逆にいじめたくなるっていうか。
俺って、もしかしてSなのかもしれないな。
「ねぇ、宮崎くん」
あぁ、あんまいじめると泣きそうだな。
涙なんか溜めた瞳で見るなよ。マジで襲いたくなる。
ったく。仕方ねぇな…。
「ごめん、俺が悪かったよ。ただの俺の嫉妬。束縛とか…そういうやつ。お前は悪くねぇよ」
そう言って莉子のサラサラな髪をクシャリと撫でた。