狼くんと放課後LOVE(仮)
「そう。だって、宮崎くん。そんな格好して、一見怖そうにしてるけど、本当はスッゴく心が優しいのあたし知ってるよ」
「莉子…」
一瞬…ほんの一瞬だけど母親と莉子の笑顔が重なって見えた。
なにがあっても、俺のことを最後まで信じてくれた母親。
「もしかしたら…お袋が出会わせてくれたのかな…」
俯いてポツリと呟いた。
「えっ?なんて言ったの?宮崎くん」
「宮崎くんじゃなくて、大輝って呼べって言ったろ?」
俺は昔から運命なんて信じねぇけど、もしも本当に運命ってものがあるなら
それは莉子と出会ったことが運命かもしれないな…。
「大輝って呼んでみ?でないとここで押し倒すぞ」
「エェ!?」
顔を真っ赤にして困った顔をする莉子に「隙あり!」とキスをした。
窓の外は冷たい風が吹いているのに、心の中は莉子のおかげであったかいよ。
莉子。ありがとうな。俺のそばにいてくるて、ありがとう。