狼くんと放課後LOVE(仮)
「なぁ、莉子。今度さぁー」
宮崎くんがそう何かを言いかけた時だった。
「莉子?」
突然、後ろから名前を呼ばれて振り返ると
「ようちゃん!?」
「あぁ。ヤッパリ。莉子だったんだ」
何年振りかで再会した、幼なじみで五歳年上の陽平くんがいた。
「ようちゃん!どうしたの?何年振りかなぁ?ようちゃんが中学卒業する頃に引っ越してから会ってないよね!?」
興奮気味に話しながら、ようちゃんのところに駆け寄ろうとするあたしの腕をガシッと宮崎くんが掴んだ。
「宮崎くん?」
見ると物凄く怖い顔で「誰?ソイツ」と、ようちゃんのことを見据えていた。