狼くんと放課後LOVE(仮)
「なにか用すか?」
なるべく殴らないように少しだけ残った理性で何事もなかったように話した。
「別に。これといって用はないんだけどさ…」
「なんですか?用がないなら帰ります」
そう言ってようちゃん野郎の横を通り過ぎようとした時
「お前さぁ…莉子と別れてくんねぇかな」
それまで抱いて爽やかなイメージとは程遠いようなワルイ口調で、そうハッキリと言った。
「ハァ?いま、なんて言った?」
思わず、昔の喧嘩ばかりしてた頃のようにヤンキー口調で話す俺に
「お前、莉子と釣りあわねぇって言ってんの。だから別れろ」
鋭い視線で俺を見つめた。