狼くんと放課後LOVE(仮)

「なぁ、莉子。あんな乱暴な奴やめて俺にしろよ」


そう言って、あたしの顎に触る手から「イヤッ」ともがきながら逃れ、ようちゃんを突き放した。


「莉子…」


「ヤダ…あたしが好きなの…宮崎くんだけだもん!!ようちゃんなんか…好きじゃない!!宮崎くんの悪口なんて言わないで!!」



「り…」


悲しみに染まった瞳のようちゃんを置いて、あたしは走り出した。


宮崎くんに会いたい!!


会って話がしたい!!


その気持ちだけを抱いて。




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