狼くんと放課後LOVE(仮)
「ヤッ…!」
とっさに、酒井くんから離れようとした。
けど、酒井くんの腕の力は増すばかりで
「ちょっ…ヤッ!」
もがけばもがくほどギュウと抱きしめられた。
「はなして…」
「俺にしないか?」
「へ?」
「アイツなんかやめて…俺にしないか?」
耳に息がかかる距離で言われた。
その言葉の意味が分からなかった。
「やめてよ!!」
バッと力一杯、酒井くんの腕を振りほどいて放れた。
「からかわないで…そんな冗談…言わないでよ…
あたし、酒井くんに振られたんだよ
そんなあたしに…冗談でもそんなこと「冗談じゃないよ」」
「へっ…?」
冗談じゃないって…?冗談じゃないって、それってどういう意味なの?