狼くんと放課後LOVE(仮)
「はぁ…」
教室に来てから何度目かのため息をこぼしていたら
「おはよう。莉子。なに?朝からため息ばっか」
どうした?と明るく笑う美穂が声をかけてきた。
その美穂の顔をジィーと見つめた。
「なに?ジィーと見つめて。あたしの顔になんかついてる?」
「別に。ただ幸せそうな顔してるなぁーって思っただけ」
美穂は、あたしと違って可愛くて性格がいいから人気があるんだ。
それだけでも羨ましいのに、カッコいい彼氏もいてさ。
あぁーあ…
「あたしも美穂みたいな顔で生まれてくればよかった」
「なに言ってるの?莉子可愛いよ」
そう言ってあたしの頭を子供に接するみたいに撫でる莉子。
「もしかして、告白ダメだった?」
その言葉にコクリと小さく頷いた。