狼くんと放課後LOVE(仮)
「ごめん。驚かせて」
その言葉に首をブンブンと横に振った。
「俺さ、本当は言うつもりなかったんだよね」
今更…好きになったなんてムシが良すぎて言えないって思ってたと、ゆっくりと自分の気持ちを伝える酒井くん。
「立木が宮崎を好きになったの知ってた。2人が付き合ってることも知ってる。
本当…俺って自分でも最低って分かってるけど…
アイツと付き合い始めて…ドンドン可愛くなってる立木見て…俺…立木のこと、アイツから奪いたくなったんだ」
ユラユラ揺れる瞳であたしを見つめる酒井くんはゆっくりとあたしに近づき…そして…
「好きだよ。立木」
そう言って、フワリとあたしを抱き寄せた。